推し選手プレイバック Vol.1 レオ シルバ 魅惑と笑顔の狩人

アルビレックスコラム

試合日程の書き込まれたカレンダーは、結果が書き込まれることなくまた一枚めくられていく。

そんな日々を繰り返していたある日、かつて好きだった人から唐突に1通のLINEが来た…

 

 

 

というわけで(?)、かつて好きだったアルビ戦士を紹介していくシリーズを思いつきました。自分は基本的に博愛主義なのでアルビに在籍した選手は移籍後も活躍を楽しみにするタイプですが、その中でも特に「今でも気になってしまう選手」たちを紹介していきます。

(書き出しの話は実話ですが、これ以上掘り下げる気はないのであしからず…)

 

 

というわけで(今度こそ)、記念すべき第一弾は初めて ”この選手が好き” と強く感じた選手、 レオ  シルバ です。

 

 

目次

Vol.1 レオ  シルバ

命からがら残留を果たした翌年に舞い降りた、新潟の救世主(メシア)

笑顔を振りまきながらピッチ全体を支配し、新潟の顔と言えるほど躍動しました。しかし、裏では白い粉を振りまいて新入りを薬漬けハッピー中毒に陥れようとし、サポーターとの間で白い粉のついたブツを闇取引したとの噂もあるなど暗躍もしていた模様。そんな一面も含めて、ハッピーターンのように皆が大好きな存在でした。

 

 

初めてプレーを見た時、衝撃的でした。

後ろからボールホルダーに忍び寄ったと思いきや一瞬にしてノーファールでボールを奪い去る。ドリブルで持ち上がったと思いきやパスから好機を演出。90分間ピッチを縦横無尽に駆け、ピッチ全体の支配者として君臨。そしてピッチに似つかわしくない笑顔…

「なんだこの選手は⁉」

そう思わざるを得ませんでした。

 

その後も日に日に増していく存在感。繰り返される笑顔とタックル。

誰よりもサッカーを楽しみ、チームのために走る姿にいつしか釘付けになっていました。初めて買ってもらったスマホのロック画面をレオの写真にしたことを覚えています。

 

 

躍進の2013年の立役者であったことは疑うまでもなく、2014年に更なるレベルアップを目論む柳下アルビとっては前年以上に欠かせない存在となり、その期待に応えて余りあるほどの活躍を見せてくれました。自分にとってもレオの思い出深いシーンの大半は2014年ばかりです。

このシーズンにはマルシオ リシャルデス、川又堅碁に続くクラブ史上3人目のベストイレブンも獲得監督、選手による投票では得票数トップだったそうで。まさにの領域。

 

 

しかし、あまりにもスーパーすぎた。その存在が大きすぎた。

シーズンを追うごとに彼への依存度は高まり、その分負担も大きくなっていきました。

それが影響してか、プレーに精彩を欠く場面がぽつぽつと見られるようになり、ファウルやカードが増えてしまいました。チームが低調なことも含め、もどかしく感じる場面が増えていきました。

 

2015年5月には急性胆嚢炎となり手術を受けるべく一時帰国し、6試合の欠場。これを機にレオ依存から脱却と生え抜きダブルボランチに夢を見るも成績は上向かず。レオが戻ってきた2ndステージでなんとか降格圏を抜け出し辛くも残留。

リーグは低調な成績ながら、この年はナビスコカップ(当時)で準決勝まで進出。1stレグはアディショナルタイムの逆転弾で勝利し、修学旅行先のホテルで一人テンションが上がっていたことを今でも思い出します。しかしこの試合でレオは退場。2ndレグの敗戦によってトーナメントを去ることに。彼の活躍によって勝ち残り、彼の退場が響いて敗れ去るという、この時のチームを象徴するような結果となりました。

2016年はラファの怪我が減ったおかげもあり「Wシルバ」でチームをけん引しましたが、2年前と同じ輝きを見せ続けることはできず。チームも低調で前年同様なんとか残留。

 

 

そしていつかはやってくるお別れの時。マルシオと同様、これだけの選手が4年もこのチームのために戦ってくれたことは本当にありがたかったと今でも思います。

だからこそ、彼にカップを掲げさせたかった。彼のハッピーな笑顔をもっと見たかった。他のどのチームでもなく新潟で。

 

 

 

気になったのでFootball Labでデータを集めてみました。4年間を通して欠かせない存在だったことが見て取れます。

チーム内得点ラングトップも取りました(6得点:2014)。おいFWを呼んでこい

 

続いてはチャンスビルディングポイント(CBP)のリーグ内個人順位です。J1リーグに出場した選手のみのデータで、総数約460人の中での順位です。

ボール奪取は言わずもがな。2014年がハンパねえです。460人の中でほぼ2桁順位のスーパーマン。欠場の多かった2015年は少し数字が落ちましたが、2016年の攻撃、パス指数の高さは2014年同様攻守すべてを握る存在だったことを示しています。

 

 

思い出のシーン

先ほども言った通り、レオの思い出深いシーンの多くは2014シーズンのもの。公式動画を漁っていたらやはり2014年ばかりになりました。

 

レオのスーパーさを語る上で外せないのは7節鹿島戦のこのシーン。カウンターで2対5という絶体絶命の状況でのこのプレー。

相手に助けられたとはいえ、冷静に下がりながらも機を見たタックルでボール奪取。そして相手を交わして前へ繋ぐというありがたすぎるプレー。神や仏に並んだ瞬間です。

 

2014年はFKだけで4ゴール。印象的なものばかりでした。

23節ホーム仙台戦の雨中の決勝ゴール。チャンスを作りながらも決めきれず、雨も強まる嫌な流れの中での一発。痺れました…

 

27節ホーム川崎戦のFKは現地で、まさに目の前で見ました。当時3位の川崎を破ったシーズンベストゲームの口火を切る一撃。現地で見た試合の中でも今なお五本の指に入る最高なゲームでした。

 

実は、僕が最も印象に残っているのはこれらとは別のシーンです。確か2014年のビッグスワンでのナイトゲーム、大宮戦終了間際(だったはず)。相手陣コーナーアーク付近でよくある時間稼ぎの場面、迫りくる相手をひらりひらりと交わし、まるでボールと戯れるように楽しげにキープするレオの姿がありました。

時間稼ぎといえば、思い出すのは貴章が力強いキープの末になぜか貴章がファールしてしまう場面ばかり。あれほど余裕のある時間稼ぎはアルビでは見たことがなかったので、その動き一つ一つに魅了されました。ビッグスワンの歓声が一段と沸き上がり、テレビの前の自分も興奮しきりに。この選手の恐ろしさを感じた瞬間でもありました。

 

 

鹿島に移った後ものびのびやってるようで。笑顔に神々しさが増したように感じられます。

 

 

 

おわりに

彼が新潟を去って3年半が経ちました。アルビが激動の時代を送っているせいか、彼が居たのはなんだか遠い昔のことのように思えます。

 

少し前に聞いた噂では、レオは鹿島との契約満了後、引退する前にもう一度新潟でプレーしたいとかなんとか。外国籍選手の「来年もこのチームのためにプレーする」という発言に勝手に盛り上がっては肩透かしを食らうのがサポーターの常ではありますが、今回も盛大に肩透かしを食らうつもりで全力待機です。

そして、カムバックの暁には終ぞもらいに行けなかったサインをもらいたいと思っています。彼の鹿島での活躍を楽しみつつ、背番号8のハッピーターンを心待ちにしています。

 

 

 

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