久々の更新です。
本当に久々すぎて、Wordpressのテーマやプラグイン更新がたまっており浦島太郎です。
まあそれでも何とか生きてます。
さて、2026年のワールドカップが始まりました。
ワールドカップって、フェスみたいなもんですよね。
ということでお声がけいただきまして、JAPAN ANALYZING FESTIVAL ’26 に参加させていただいております。
なぜか現役J1選手もいるとんでもフェスになっていました。
なんなら昨日のオールスターにも出ていました。
なんで名前が並んでいるのか未だにわかりません。
まあこの書き出しの通り気楽に進めてまいります。
この記事はグループD 第1節 オーストラリアvsトルコ の予習兼プレビュー記事です。
グループ内での両チームの立ち位置からこの試合の位置づけ、両チームのスタイルや試合展開の大まかな予想までを扱います。
試合前にさっと予習がしたい方は「プレビュー」へ飛んでいただければ。
グループ雑観
まずはグループDをざっくりと見て、両チームの立ち位置やこの試合の位置づけを見ていく。
グループD(カッコ内は4/1付のFIFAランク)
アメリカ(16)
パラグアイ(40)
オーストラリア(27)
トルコ(22)
- 平均FIFAランクが12グループ中2番目に低く(26.3)、標準偏差は最小(8.84)
→全体のレベルが高く、チーム力が拮抗したグループ - 会場はバンクーバー、21時キックオフ
→この時期のバンクーバーは初夏の北海道に近い気候(AI調べ)らしく、やや冷える可能性もあり
開催国アメリカがいるとはいえ、大本命と言える国のいない”読めない”グループ。
それゆえどの試合も力を抜くことができないし、初戦で勝ったチームが勢いのまま突破しやすいと考えられる。その意味では大事な初戦。
気温的にも走りやすいことが予想される。コンディション的にも動きやすい初戦だけに、ペース配分をあまり気にせず積極的にアクションを起こしていく方がよいと思われる。
ここからは各チームの歩みとメンバー、スタイルに関しての簡単な解説。
トルコ
- 3位に輝いた日韓大会以来、24年ぶりのW杯本大会出場
- 監督はヴィンチェンツォ・モンテッラ
2002年イタリア代表メンバー、トルコ代表とともにW杯の舞台に指揮官としてカムバック。
EUROとW杯の両方で本大会に導いた監督はトルコ史上初で、その功績から市民権を授与すべきとの声も上がっている。 - 予選ではスペインと同居の苦しいグループを4勝1分け1敗で切り抜け
プレイオフでルーマニアとコソボにいずれも1-0で勝利し、本大会への切符を掴んだ - ギュレル、ユルドゥズ、ウズンら若手タレントとチャルハノールらベテラン陣との共演で爆発の可能性を秘める
- 親善試合で顔を見せなかったデミラル、カドゥオール、ユルドゥズの状態はいかに
EURO 2024でベスト8に進出し、近年注目が集まっているトルコ。2列目にはギュレル(レアル・マドリード)、ユルドゥズ(ユヴェントス)、ウズン(フランクフルト)らヤングタレントが揃い、その一列後ろにはインテルで存在感を放つチャルハノールが構えるという技巧派ぞろいの中盤は今大会屈指のロマン派といえる。
かんたんスタイル解説
- 保持:4-2-3-1~3-1-5-1気味に可変するボール保持志向
CBとCHが後ろに残り、SBを外に張らせて前線の厚みを持たせるスタイル
最前線に2列目的な選手を置くため、ポジションチェンジとコンビネーションでの崩しを狙う - 攻→守:奪われた直後にはプレスをかけるが、深追いはしない
- 非保持:ミドルサードに4-4-2のブロックを構えるバランス志向
相手の進軍に合わせてラインを下げてセーフティに対応する場面が多い - 守→攻:すぐにカウンターは狙わず、まずは自分たちのペースで繋ぐスタンス
- セットプレー:チャルハノール(右)とギュレル(左)からの高精度なボールで明確な強みあり
一方バックライン以外は身長低めで競り合いでは分が悪い
やはり目を引くのはタレントぞろいの中盤。チャルハノールが管制塔となり、ギュレルがチャンスクリエイトし、ユルドゥズが仕掛けてフィニッシュに持ち込む。彼らが持ち味を出せば自ずとトルコの勝利は近づくだろう。
また両SBも隠れた役者。RBチェリクは右サイドで外に内に顔を出して頻繁にボールに関わり、斜めや背後へのボールで攻撃を活性化させる頼れる主将。LSBのカドゥオールは右利きを活かして内側に潜りこんではタイミングよくボールを引き受け、ボールの循環やチャンスの創出に貢献。複数タスクをこなす彼らがいるからこそ2列目が前目の仕事に注力できている。
一方で最前線にはアクトゥルコールやユルマズらを置くことが多く0トップ的。高さが不足するため強引なこじ開けはやや苦手な印象で、プレーオフのコソボ戦でも5バック攻略に苦心した。最後の親善試合では長身ストライカーのギュルをテストしており、困ったときのギュル頼みの可能性はある。
もう一つ目立つウィークポイントとしては被カウンターの脆さ。押し込んだ場面ではポジションチェンジしながら崩しを狙い、CHも加勢するため後ろが手薄になりやすい。特に外に張る場面が多いRBチェリクの背後はプレーオフコソボ戦、親善試合エクアドル戦でも狙われてシュートまで持ち込まれており、本大会ではどこまでリスクを取るかが問われる。
オーストラリア
- 6大会連続の本大会出場、最高成績である前回のベスト16のその先を目指す
- 監督はトニー・ポポヴィッチ
2度のリーグ制覇、ACL制覇経験ありのAリーグきっての名将
予選突破が危ぶまれたグラハム・アーノルド前監督の後を受けて就任し、見事本大会へ導く - 予選では日本とサウジと同居する厳しいグループに
開幕2戦で勝てずに監督交代しその後は無敗、最後は4連勝でストレート突破を決めた - 5月初めからフロリダ州でメンバー選考キャンプを開始、随時追加召集したのちに最後の見極め親善試合を経て6/1にメンバーが確定した
- こちらもイランクンダ、へリントンの若手有望株に注目
何度もプレーオフ経由でW杯に出場してきたオーストラリアだが、今回は2位でのストレートインを果たした。しかしポポヴィッチ監督は満足することなくメンバー表提出のギリギリまでキャンプを張って選手を吟味。
その結果イェンギ(町田)は代表0キャップながらキャンプでのアピールを経て滑り込み、ヴォルパート(サッスオーロ)に至ってはキャンプにすら未参加だったもののイタリアからの国籍変更を経てメンバー入りした。デュークやボイルら予選突破の功労者を呼ばない判断にはファンからの疑問の声も上がっているが、安定感を重視したバックスと、新顔を数多くそろえたアタッカー陣の融合により、下馬評を覆すポテンシャルは十分にある。
かんたんスタイル解説
- 保持:ターゲット目掛けたロングボールをきっかけに前進
前線3枚で時間を作り、サイドからのクロスや差し込むパスでチャンスメイク
GK+CBでショートパスを繋ぎ、疑似カウンター気味に相手の背後を狙うことも - 攻→守:深追いはせずにまず陣形を整え、相手に簡単にスペースを与えない
- 非保持:5-4-1で中央のスペースを消すセーフティ志向
最終ラインはこまめに上げるものの、守るときは割り切ってゴール前を固める - 守→攻:攻め時と見ればロングボールやサイドチェンジで一気に加速してゴールへ
- セットプレー:高さ迫力十分の陣容で明確な強み
最終予選で日本が対戦した時と同様、割り切って守ることに躊躇のないチームだ。前回大会でも同様の戦いでしぶとくグループを勝ち抜いただけに、今回も自信をもって5-4-1ガチ守りの布陣でくるだろう。シャドーが時には最終ラインまで下がる守備意識を見せるが、トゥーレやイランクンダらスピードと馬力のある選手を前に起用することでカウンターの迫力は以前よりも増した印象がある。
また、ややぎこちなさもあるがショートパスでのビルドアップも試みており、GKとCBでパス交換しながら前をうかがい、縦や背後に差し込んでの主体的な前進も見せる。親善試合のスイス戦ではまさに最終ラインからの1本のパスでひっくり返し、イェンギの代表初ゴールが生まれた。ボランチはそれほど絡まずリスクの低いプレーチョイス多めではあるが、守り一辺倒にはならない意地がある。
しかし前線3枚の選手にとっては守備の時間も仕事量も多く、マイボールになった瞬間にかかる負担も大きい。このポジションで絶対的な選手がいない点は不安要素だ。例えば親善試合スイス戦で先発出場したヴォルパートは仕掛けやキープで攻撃面での貢献を見せたものの、守備への戻りやプレスが甘く、彼のサイドから何度も侵入を許していた。守り切って少ないチャンスを決めて勝つという作戦を遂行をするための最適解はどれなのか、毎試合頭を悩ませることとなりそうだ。
また、安易に下がりすぎないためにも最終ラインを自陣高めの位置にキープしようとする場面が多いが、この時にむしろ背後を突かれて危ういケースが散見される。シャドーが後ろに吸収されるためボールホルダーにプレッシャーがかからない上、CBも正面方向には強いがモビリティに欠けるタイプが多いため、何でもないように見えたのに一気に破られる、なんてことになりかねない。この辺りはDF陣での声がけが必要なところだが、W杯の大観衆の前で果たしてそれが通用するだろうか。
ジェイソン・ゲリアの出番があるか真剣に考えてみた
なぜこの試合を第1希望に提出したか、と言われたら答えはただ1つ。我らがアルビレックス新潟代表であるジェイソン・ゲリアの雄姿が見られるかもしれないから。
今大会でオーストラリア代表の背番号6を背負うゲリアは代表ではRCBおよびRWBを務め、立ち位置としてはRCBの2番手。1番手のチルカーティ(パルマ)は上背もありトータルな能力が高く、22歳ながら副キャプテン的な立ち位置も務めるなど監督からの信頼を得ている印象だ。守勢に回ってゴール前で耐える時間が長いことを想定すれば彼に託したくなるのも納得である。
しかしながらゲリアにも対抗できる要素はある。まずはスピード。J2レベルではカバーリング対応で格の違いを見せているが、その加速と鋭さは代表でも随一。スイス戦では後半から出場し、ノア・オカフォーの抜け出しへ着実に対処していた。前半にチルカーティが背後を取られてシーンがあったことを考えると、スピード対応要員としての抜擢は十分あり得るだろう。
もう1つはブロックに差し込んでスイッチを入れるパス。新潟でも今季ホーム今治戦でマテウス・モラエスにアシストしたように、セーフティなパスで済ませるのではなく、ブロックの内側に入り込んだ味方を見つけてスパンとボールを届けることができる。最終予選日本戦でのベヒッチの決勝ゴールも、RWBで途中出場したゲリアからの斜めの楔が呼び込んだ形だった。
J2クラブ所属ながら選ばれたのは、ほかの選手にはないものを持ち、着実に仕事をしてくれると見込まれたからこそ。リスクを負って前に出たい、攻撃の起点を後ろに作りたいという場面こそ背番号6の出番になるはずだ、と期待を込めて書いておく。
プレビュー
予想スタメン
選手名はAIに現地読み風の日本語に直してもらったもの。
予想展開&注目ポイント
保持時にSBが上がって3-1-5-1風になるトルコに対し、5-4-1で無理に相手を追わずブロックを敷くオーストラリア。握るトルコvs構えるオーストラリアの構図が長く続くはず。両者ともフィニッシュシーンに持ち込むまでにパワーを要してしまいそうなところがあり、見どころに欠ける凡戦になりそうだという危惧はある。
注目ポイントは大きく3つ。
- トルコはこじ開けられるのか
トルコは明確なストライカーを置かずに2列目的な選手を多く並べるため、バスを止めることも辞さないオーストラリアとの相性はやや悪い。押し込んでも最後の一押しの決め手に欠け、バランスを崩してでも攻めにかかったところで逆襲……というのはあり得そうなシナリオ。
まずは背後へのアクションを狙いつつ、相手が下がったらサイドからコンビネーションを中心に切り崩しをトライし続けるしかないだろう。チャルハノールやギュレルのキックを活かしたセットプレーやミドルシュートも強引にこじ開けるための一つの手だ。もちろん長身ストライカーのギュルを途中から、あるいは最初から最前線に置くことも考えているはず。彼を起用するタイミングこそ、トルコの勝ちへの執念が見える時になりそうだ。
- トルコSBをめぐる攻防
攻守でキーになりそうなのはトルコSBの動き。前述したように右のチェリクは大外を基本ポジションとしながら後ろに内側に動いてパス回しをサポートし、左のカドゥオールは中央に潜り込んで相手の守備の基準を狂わせる。オーストラリアが中央を消す分、サイドで時間的余裕がある彼らがきっかけとなってブロックの綻びを作り出したい。
例えば大外低めの位置取りをしてシャドーの選手を引き付け、ボランチ脇にギュレルを潜り込ませる。あるいは左右のCBが人に釣られて開けたスペースに思い切って飛び込んでいく。オーストラリアの守備対応のエラーを引き出し、的確に突く上でのキーマンとなるだろう。
一方でオーストラリア側からしてもこの選手のポジショニングは要チェックだ。相手SBが上がっているということは、その背中側にはスペースが広がっているということ。トルコが不用意なロストをすれば、ここがオーストラリアの攻撃の滑走路になる。ボス、イランクンダ、トゥーレら速さや馬力のある選手を走りこませて一気呵成に攻めこむ、そんなチャンスをうかがいたい。
- オーストラリアは最適解を見つけられるか
オーストラリアの前線3枚に求められる仕事は幅広く、かつ責任重大。プレスに先走ることなく後ろの味方に合わせてポジションを整えないといけないし、でもボールホルダーをフリーにはできない、マイボールになったら相手DFに勝ってボールをキープしなければならないし、得点のためにも強引にフィニッシュまで持ち込まねばならない。これを高いレベルで実現するのは難しいが、これができれば一気に勝利が近づく。だからこそポポヴィッチ監督はギリギリまでメンバー選考を続けたのだろう。
しかしメンバー確定からまだ2週間ほどで、連携のための時間は十分と言えず。新顔であるヴォルパートやイェンギは明確な武器を持つが、それを活かすやり方をチームとして共有できているのか。メイビルやフルスティッチ、レッキーら経験豊富な選手はどこで頼るのか。一つ一つの交代がゲームマネジメントの意味でも、チームマネジメントの意味でも重要になる。
長くなりましたがプレビューはここまで。さてどうなるか。
#ジェイソンを出せ

