J2第30節 vs柏レイソル 次の一手は持ってるかい?

J1からJ2に出向してきたパワハラ軍柏さんとの試合です。柏さんは無能な上司によってJ2に出向させられたとの噂ですが、実力があるのですぐに元の部署に戻れるでしょう。いや戻ってください早急に。シーズン途中からマテウスさんとかいうスーパーアシスタント呼べるのおかしいです。とにかく早く帰ってほしいです。みんなでJ2村でのほほんと仲良く過ごしていたいんですよ!(ずっと居たいとは言わない)

 

目次

1.試合結果

柏 1-1 新潟
得点者 柏  63′ マテウス サヴィオ
新潟 13′ レオナルド

詳細なデータはJリーグ公式サイトFootball Labへ。
ハイライト動画もどうぞ。

 

 

2.マッチレビュー紹介

☀️ゆうきさん

柏の弱み、強みを踏まえての柏視点の分析です。初レビューとのことですが丁寧に書かれています。

 

🔶とりさわさん

後半の柏の攻撃についてはこちらの方が詳しく描かれています。ぜひ。

 

🔶hitoshiさん

前半の両チームの変化が克明に描かれています。インフォグラフィックをやりたい気持ちが高まります!

 

 

3.マッチレビュー

スタメンはこちら。

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新潟は前節に続き出場停止の善朗のところにシルビーニョ。マイケルはCBに戻り、直人もRSBとして戻ってきました。毎節のように選手の入れ替わる最終ラインは安定感を手に入れたいところ。

対する柏は一人の変更。新潟からレンタル中の尚紀は契約により出れず、MF登録の田中(陸)が前節の途中出場に続いてRSBとして出場。11連勝のその先を狙う。

 

①スカウティング通り

3連敗の後に首位独走チームと戦うことになった新潟ですが、むざむざと負けるわけにはいきません。こっちだってかつてはJ1にいたんだ!というプライドを示していきます。

しっかり守ってカウンターがベースの新潟ですが、ボールを扱える選手がDFラインにそろったこともあり、縦に急がず遅攻を仕掛けるシーンも多数。そしてそこには明確な狙いがありました。

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柏のLSB古賀の寄せが遅れる&少し甘い+LCB鎌田のカバー追い付かず
フランシスに食いつかせて裏狙い
①フランシスは使わずシルビーニョ、サチローが突く
②フランシスと直人で縦ワンツー

開始12分で4、5回この形ができており、明確な狙いどころとなっていました。そして先制点もこの形から。フランシスがシルビーニョへSB裏へのパス。見事な動きでゴール前でフリーになったレオナルドにシルビーニョがピンポイントパス。エースが流し込んで狙い通りにゲットしました。

 

試合後コメントでレオナルドはこのようにコメントしました。

--柏戦で攻撃の狙いは?
相手の左サイドの選手はボールへの寄せが遅れる、弱さがあるという分析があった。そこでフランシスがうまく数的優位を作ったりして、良さを出すことで、良い攻撃ができたと思う。
https://www.jleague.jp/match/j2/2019/083111/live/#player

名指しであります。まさにスカウティング通りに事が運び、強敵相手にあっさり先制した新潟。サッカーでは相手を見るこ大事だなあと思わされます。

 

②守備でもハマった狙い

こうして先制した新潟ですが、先制後はボール保持は少し減り、より柏がボールを握るように。しかしここでも新潟は狙いを持って戦います。

柏の攻撃の要点は下の通り。

柏の攻撃
・CB+ボランチでボールを動かし、前線にボールを届ける
→新潟の前線ブラジリアン2枚のプレッシャー弱くCBが運べる(特に右CB染谷)

・両SHがハーフスペースまで内に入り、SBが大外に
→新潟は中央堅いためサイド中心の攻撃

・トップの一角の江坂がライン間受け

 

これに対する新潟の対応は以下の通り。両サイドで異なるやり方を敷いてきました。

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・右サイド:マンツーマン気味の対応
フランシスのカウンターでの速さを警戒してか、RSBの田中に比べLSBの古賀はあまり上がらず
柏の攻撃は自然と右主体

・左サイド:LSB、LSH、LCHの3人で連携しての対応
強力なクリスティアーノを封じるべくグループでの対応。簡単に中へ突破させず、またパスコースを制限して彼に入るボールを狙う。

・柏のボランチはファイナルサードまで滅多に侵入せず
→ライン間の選手が少なく、ボランチは背中側の選手をあまり気にせずに済み、コンパクトなブロックを保ちながら対応 

新潟は裏のスペースは与えまいとするため、パワハラ筆頭格のオルンガにもスペースはなく、また空中戦でもJ1優勝チームから帰ってきたマイケルが巧みに体を使って自由を奪います。

 

こうした柏のやり方に合わせたディフェンスによって、柏はファイナルサード手前までボールを運ぶもその先が崩せず。クロスもなかなか合わず。逆に新潟がチャンスをいくつか作り、理想的にゲームを進めます。球際も素早く、激しく。最近のゲームで見られなかったような良い戦いぶり、ゲーム運びでした。

しかし相手の将はネルシーニョ。このまま黙ってはいませんでした。

 

③柏二変化

この試合は前後半とも20分過ぎに給水タイムがとられました。これがミニ作戦タイムとなり、ゲームの展開を変えていきます。

まずは前半の給水タイム。

柏の変更①大谷をシルビーニョ番に
バイタル、右ハーフスペース、SB裏を自由に動き、カウンターの起点にもなっていたシルビーニョを柏は捕まえきれず
→大谷がシルビーニョをマンマーク気味に見る

この変更は一定の効果がありつつも、マークのために大谷が空けたスペースを使われることもあり展開は大きく変わらず。応急処置的な対応に留まります。

 

続いてハーフタイム。

柏の変更②シルビーニョ番をヒシャルジソンに変更&4-3-3に
・RSBの田中に代えてマテウス サヴィオ投入、LWGに

・まさかの瀬川をRSBにして4-3-3に

・ヒシャルジソンをアンカーにしてシルビーニョ番に変更
→徹底的マークでシルビーニョを完全に消しにかかる

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この変更が試合の展開をガラリと変えます。

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柏の攻撃(改)
・両サイドでWG、IH、SBのトライアングルを形成し、WGが内へ、IHが後方へ、SBが大外へ回転移動(いわゆる「旋回」)
→新潟のマークが混乱、SHはSBを見るために下がり6バックのような形に

・ビルドアップ要員を1枚削り、前線に1枚追加
→新潟のボランチが後ろをケアせざるを得ず、加えて新潟の前線2枚がCBやアンカーの出すボールに規制をかけられずファイナルサードへ簡単に運ばれる

・崩しの局面で江坂はチャンネルランを執拗に狙う

・マテウスが外からは仕掛け、内に入れば対角クロスでクリスティアーノの裏への飛び出しを引き出す面目躍如の働き

完全にペースを握った柏は勢いのままに同点弾を沈めます。このマテウスの一撃は新潟がゴール前に人数をかけた中でうまく崩した形。途中からこんな選手出してくるとかパワハラの最たるものですやん…

 

重心が下がった新潟はシルビーニョが消されたためにカウンターへも移行できず。なんとかカウンターに持ち込めそうなシーンがいくつかあったものの、立ちはだかったのはヒシャルジソン。前半はファールが目立ち、空回り感の目立った彼は後半に徹底マークの役割を与えられてから躍動。危機察知能力をフルに働かせ、マンマークしながらも機を見てピンチの目を摘みに摘みます。カウンターをクリーンに止めたタックルは後半だけで4回。鬼神の如き活躍で柏のペースを保ち続けます。J2レベルじゃねぇ…

こうして新潟はひたすらに殴られ続けますが、水際でなんとか持ちこたえます。集中を続けられた点はチームとして向上したポイントでしょう。

 

75分以降に小川、至恩を投入した新潟は少し流れを引き戻します。バテ気味だったカウエが代わったこと、シルビーニョと地獄の果てまでデートするヒシャルジソンが空けたスペースを使える至恩が入ったことで、押し上げられるシーンが増加。カウンターからチャンスを作るもゴールには迫れず。そのまま試合終了。前後半で様相が一変した試合はドローで終わりを迎えました。

 

 

4.まとめ

見所の多く、レベルの高い試合となりました。11連勝中のチームを相手にこれだけ戦えると思っていなかっただけに嬉しいサプライズでした。試合後コメントからも分かる通り狙いがうまくハマった戦いぶりで、前半の出来は素晴らしいと思います。後半の相手の変更に対応できなかったことは残念ですが、J2であれだけ的確な変更ができるチームは少ないので、しょうがないと言えばそうでしょう。

 

金沢戦もそうでしたが、シルビーニョが封じられると手詰まりになってしまっています。次の一手を出せるか否かが柏との大きな差でした。至恩をもう少し早く入れればアンカー脇をもっとつけたのではないかなと思います。シルビーニョがフィットしてきたこともあり、善朗が戻ってくる次節のメンバーは注目でしょう。

ただ、他の方が言っていたように、この試合を見て希望を持つには遅すぎた感は否めません。残り12試合で6位との勝ち点差は13。残り試合数が逆転可能な最大勝ち点差とも言われるわけで、結果を求めている我が軍には難しい状況となっています。

 

次からホーム連戦。この前のホーム連戦は連敗だっただけに、次こそは勝利を。

 

 

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