J2第29節 vsツエーゲン金沢 嗚呼夏休み

2019シーズン

3連敗 夢とちゃうのかい こんな結果は
負けの数だけ ネガったけど
勝ったら
返したっていいんじゃない
その手のひらを
あー夏休み
チョイトレビュー疲れ 旅に出るbaby

 

 

1.試合結果

新潟 2-3 金沢
得点者 新潟 30′, 68′(PK) レオナルド
金沢 3′ 廣井 友信 50′(PK) 大石 竜平 72′ 加藤 大樹

詳細なデータはJリーグ公式サイトFootball Labへ。
ハイライト動画もどうぞ。

 

 

2.マッチレビュー紹介

🔴A.C.Libera KAHOKU TVさん

白井神の凄さと前半の新潟の可変式が映像解説されてます。この記事の①と合わせてみるとわかりやすいですよ!

 

🔴タギリストさん

より時系列に沿ったレビュー構成です。金沢のプレスについて考察されています。

 

 

3.マッチレビュー

スタメンはこちら。

画像1

新潟は左SBにゴメスが復帰。さらに2試合出場停止の善朗に代わり16試合ぶりにシルビーニョがスタメン入り。

一方の金沢のスタメン変更は1人。左SBで小島が今シーズン初出場。レンタル移籍中の巧はビッグスワン凱旋でありました。

 

①金沢を苦しめた可変式

山形、岡山と守備組織の整ったチームに無得点で敗れている新潟。この日戦う金沢も同様に守備が整っています。しかも岡山と同じフォーメーションで、より人に対する強さが増した守備を志向しています。岡山戦の反省を生かす格好の場と言えます。

 

…まあ開始早々に失点するんですけどね。CK等金沢のセットプレー戦術については後述します。ここからは金沢が先制したことを前提としたお話です。

 

開始直後こそ金沢の寄せの速さ、強さに苦しみつつも、次第に慣れてきた新潟。可変フォーメーションでビルドアップを開始します。肝は2ボランチ。

画像2

・ビルドアップ時にボランチの一角が必ずアンカーに位置
→3対2の数的優位で金沢FWのプレスを無効化

・ボランチの片割れは金沢のMFラインの前後を行き来
→①MFラインの前でフリーで受け、タテパスを狙う
②一列前の新太やシルビーニョと連動し、人に強い金沢の選手を食いつかせて空いたスペースを使わせる

これに加え、いつもより新太が中央左よりにポジショニングし、時には右サイドにも絡んできます。空いた左大外にはゴメスが上がり、金沢の右サイドのマークを迷わせます。

マンマーク要素の強い金沢に対し、この可変システムは効いていました。各選手がベースとなるポジションを持ちつつ、選手間でポジションを入れ替えることでマークのズレやスペースを生み、それらを有効活用。金沢がブロックを敷いてもタテパスを何度も通し、中央でのコンビネーションからシュートに至る形が何度もありました。特に前線のブラジル三銃士が右サイド中心に猛威を振るいました。

 

同点弾もその3人が絡む形。フランシスがペナルティエリア右手前で中へ切り込み、シルビーニョとワンツー。ファーへのクロスにレオナルドがしっかり合わせました。この得点で見てほしいのは次の2点。

①金沢DFのフランシスへの対応
金沢は試合を通じてフランシスを警戒。しかしこの場面では警戒のあまりボランチも対応に加わってしまい、内を切ることができずシルビーニョはフリーに。意識しすぎも禁物。

②レオナルドの動き
レオナルドはクロスが出る前はファーにいるが、出る直前でニアに行くそぶりを見せてファーへ。このわずかな動き出しにDFが騙され、フリーで決められる。この数分前にも同様のシーンが。リアルストライカー。

 

前半、金沢は新潟にボールを持たせるつもりだったのでしょうが、新潟としては能動的にボールを握った印象でした。これが前節の反省からくるのか、この試合に向けての対策だったのかは分かりませんが、ボール保持に希望を感じられました。

 

②タテへの速さも新潟に軍配

ボールを保持する時間の多かった新潟に対し、金沢は手数をかけずに攻撃。主に見られた形は以下の通り。

①垣田へのロングボール
187cmのFW垣田にロングボールを入れ、こぼれを山根らが回収する形。それなりに成功。

②縦方向への入れ替わり
FWが下りたタイミングでSHが裏へ、あるいはSHが下りたタイミングでSBがオーバーラップして入れ替わることにより、縦方向の奥行きを利用してのスピードアップ。おそらく金沢の基本。

③カウンター

カウンターは両者得意な形だけに虎視眈々と狙っていましたが、チャンスを作れていたのは新潟。それは両者の守備のやり方の違いから来ます。

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金沢はやはり人を見る意識、そしてプレッシャーをかけて奪う意識が強く、ボールホルダーへの寄せは早いです。しかし、全体がボールを見すぎる分、素早くタテパスを入れられると対応が後手になり、ワンタッチでの落としから裏へ蹴られて容易に背後を取られる場面が散見。17分、32分のカウンターは計3点取れてもおかしくなかったですが、白井神が踏ん張りました。

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一方の新潟は、ネガトラ時にボールへ寄せながらも撤退が優先。裏のスペースを使わせないことが主眼となります。これにより金沢のカウンターはスピードダウンか無理に突撃してボールロスト。チャンスになかなかつながらない。

 

そんなわけで前半は完全に新潟ペース。攻守にわたって試合の主導権を握るも、逆転を許さなかったのは鬼神のごとき白井のおかげ。

 

③ヤンツーの逆襲

後半開始から金沢は交代。山根→クルーニー。これらとともに前半に機能しなかった守備に修正を加えます。策は主に2つ。

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・FWの1人がアンカーポジションに入るボランチをマーク
→アンカー起点のタテパスを出させない、ビルドアップで中央を使わせない

・前半は自由にさせていたシルビーニョを山本がしっかりマーク、藤村も加勢
→シルビーニョにボールを入れさせない、中央・ライン間を簡単に使わせない

この修正により、あら不思議新潟のビルドアップはぎこちなくなります。前半は頻繁に絡んでいたボランチ2人がビルドアップに関わりづらくなることで、中央よりもサイドでボールが回るようになります。サイドチェンジをされてもヤンツー塾自慢の走力で応戦。

さらに金沢のFWの守備の基準点が明確化したことで、チーム全体としてプレスをかける相手が明確化。余計にボールは回りづらくなります。こうなると金沢もボールを奪いやすくなり、金沢の時間帯が増加。その中で勝ち越し弾も生まれます。

 

金沢の2点目はPKなわけですが、それを生んだファウルはフランシスがマーカーに振り切られた形。岡山戦の1失点目と似ていますし、2点目の後にも危ういシーンがありました。新潟の右サイドをスクランブルにしてフランシスを狙う形は今後も出てくるでしょう。個人として、チームとして対応することが求められます。

 

④セットプレーはもう一つの試合

勝ち越された新潟も68分にPKで同点に。マイケルの大外からのクロスからレオナルドがヘッド、キーパーに阻まれたところをつないでボールキープしたレオナルドが倒され、自ら決める。中が使えないなら外から、ということでうまく攻撃できました。

 

がしかし金沢はすぐさまCKから再び勝ち越し。この日3本あったCKの内2つをゴールにつなげました。そして、その3本とも動き方は酷似していました。

選手の動き方、そして1点目の流れをgifにしました。情報量多いですが見てみてください。

画像6

まあ実際のゴール見ればわかります。

ボールの飛ぶコースに4人。こぼれを狙える選手がゴール目前とペナルティアーク付近に1人ずつ。ペナ前に2人。CK戦術はこの走り込み、ポジション取りがベースとなっていて、スタートポジションに変化を加えていくのでしょう。バランスが良く、マークの振り切りやすいとても考えられた設計です。相手ながら見ていて惚れ惚れしました。

 

「セットプレーはもう一つの試合」と言われることがあります。流れの中でのプレーは不確実性が高いのに対し、セットプレーは想定内の状況になることが見込めます。しかも確実に先手を取れる上、相手の守備のやり方がわかれば弱点も明確です。

Football Labによれば金沢のセットプレーからの得点はチーム総得点の38.9%、PK、クロスからの得点を合計すれば総得点の3分の2となります。一方失点でいえばセットプレーからが17.4%、PK、クロスからの得点を合わせれば半分ほどですが、50%を切るクラブはそうそうないことを考えればセットプレー・クロスに強いということでしょう。

画像7

サッカーと切り離されたようなセットプレーをどう扱うか。最終局面の近づいてきた昇格レースではこれが重要になってくるでしょう。

 

 

4.まとめ

90分に2度目のPKゲットも白井神に止められて万事休した新潟。正直運の悪さは否めません。この日の白井は神でした。あと4点ぐらい入ってもおかしくなかった、そんな試合でした。森保サンフレを「つまらないサッカー」と形容した柳下監督をして「攻守に渡って自由にさせてしまった」と言わしめただけに勝ちたかった。

吉永監督は試合後に「金沢さんのやってくることに対してはほぼ想定内だった。」と述べました。可変式のビルドアップは金沢に対してのものだったようですが、僕はこれを続けてほしいです。前線がワイドに張りすぎていて中を使えない問題が以前からあったので、その解決策としては間違いなく有効です。もう少し整備できるとさらにスムーズになると思います。これを続けるかはわかりませんけどね…

 

前半のうちに仕留められなかったのは残念ですが、失点がどれも集中の切れやすい時間だったのがもっと残念です。試合開始直後、後半開始直後、同点直後。それ以外に決定機をほぼ作らせていなかったことを考えても勿体ない。

これもまた以前からの問題ですが、チームを締める存在がいないのです。ヤンツーのような監督ならそこまで必要ないでしょうが、岡山戦を見ても集中の切れたところをやすやすとやられています。そう言った人材がいないのであれば、チーム全体で声がけをしていくなどして改善しなければなりません。

前半の内容は特に良かった中で3連敗。内容は山形、岡山戦に比べれば上向いています。シルビーニョもチームの力になってきました。昇格が遠のく敗戦を評価するのは難しいですが、最後の望みをつなぐタイミングはもうここしかないと思います。プレーオフ進出には残り13試合で勝ち点30程必要です。もう夏休みも終わりです。チョイト終わらないでなんて言っている暇はありません。前半のように能動的に、自ら主導権を握りにいく姿勢を見せ続けてほしいです。

 

 

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